世にも恐ろしい話 後編

葉月

2006年11月13日 05:55

というタイトルですが、

これは前・中編に引き続き YAMORI の話です。決して霊魂とか生死に関わる大事件とか、

そういうんじゃございません。

YAMORIとは、アルファベットで表示すると格好いい気もしますが、

あの4本足の家に住み着いたりする、凶悪なは虫類の事です。





それらがどれほど凶悪な生き物なのか、

前・中編に引き続き、訴えようということなのです。








あれは私が10代後半か20代にさしかかった頃のことだった。






私は夢とうつつの境で惰眠を貪っていた。


季節までは覚えていないが、結構過ごしやすい時期だったんじゃないかな。

(そろそろ起きよっかなー)

と思いつつ、私は夢を見ていた。




私の左手に 適度な弾力と心地よい冷たさのあるプニョプニョした物体があり

当然のように私はニギニギして幸せに浸っていた。


賢明な諸君は、だいたいのオチは読めたことであろう。





あの気持ちのよいニギニギ感を、私は生涯忘れることはできない。

例えれば、感触はつきたてのお餅だが、ほんのりとした冷たさ。

まるで、触っているだけで喉の渇きが潤されるような癒し。

ニギニギ…ニギニギ…ニギニギ…







私は突然我に返った。

勘、と言うべきモノだろうか。

瞬時に

「これは夢なんかじゃないッ」

と根拠もなくわかってしまったのである。




(何か 私の 左手に いる !?)


おそるおそる握った左手を開いてみて









「ぎょええええーーーーっっっ!!!」







私の叫び声は、家族を全員起こしたほどだったようだ。















いちいち書くまでもないとは思いつつ状況を説明すると、




結構大きな大人の もりおさん が

私のてのひらで 



























(私は 息絶えた もりおさん をぶんなげたんだろうか?)




その数分間の記憶はとぎれている。




もちろん、死ぬほど手を洗いました。





その後、私はちょっとしたトラウマを抱えることになったんである。



もりおさん が息絶えたのは 私がニギニギし、圧死させたんだろうか?)

とか

(あの もりおさん は、家族の誰かが片づけてくれたんだろうか?)

等々。






だから、私は奴らが だいっきらいだーー!だー だー







というのが、私の嫌いな理由なんですが。


最近になって、新たな事実が浮上いたしました。






当時、妹は隣の部屋で寝ておりました。


ふと、夜中に目が覚めると 死にがた~の(訳:死にかけた)もりおさん がいたそうな。


妹、(私の部屋で死ぬんじゃねー!)と怒りに満ち、扉を開けて隣にぶん投げたと…ッッ!!!


バカヤロウ、それは私の部屋じゃーーーっ!!!





私は、この妹の告白を聞いたとき、


世界人口60億人のこの世の中で 最も遺伝子的に似ているであろう 妹が









だと思いました。





というのは前置きである。

世にも恐ろしい話は、後編から最新版へ続く…(ふう~)。

関連記事