ハブ話その2 母の証言

葉月

2007年01月18日 09:30

これは数年前の話である。


母は、冷蔵庫の中にあるビニール袋が気になっていたそうだ。

食材を入れていたタッパーの上に無造作に置かれたビニール袋。

調理をするたび、袋をどけてタッパーを取り出し、

調理が終わるとまた袋を戻すという煩わしさ。

一体、いつからこの袋は置かれたのだろうか?

なんとなく、犯人は(つまり私の妹)くさいのだが…。






母は3日間くらい、このビニール袋の正体がわからずにいた。

そして、その日袋をつまみ上げ、中身をじっくりと確認した…………




「ぎゃーーーー!」





母の悲鳴は、ワンコたちを大変驚かせただろう。




母、私に電話してきた。

「ちょっと聞いて!」

母は興奮していた。

「冷蔵庫の中にあったビニール袋を確認したら、何が入っていたと思う?」

言葉尻ににじみ出る怒気。電話口からも、じんじん伝わってきましたどす。

ハブハブ!!ハブが入っていたのよ!!!」




母の怒り、ごもっとも。

冷蔵庫の中にはハブがビニール袋に入って、放置されていたそうな。

見てみたかったような、関わり合いになりたくないような、すごい状況になってまいりました。

「私は料理するたびに、その袋をもちあげてたのよー!」

まあ、普通の家庭の冷蔵庫にあるまじきブツが入っていたんだもんね。

母、大混乱です。

そして妹を問いただしたらしく、母の言う顛末はこういうことだった。





どうやら、妹はハブを捕まえてきたらしい

そしてハブの首根っこをムンズと捕まえ、

その口に水道パイプをつっこみ

水を注ぎ込んで溺死させた…という過激な内容である。



うそー!?

そんなこと、うら若き妹がやるだろうか?

とチラっと思ったが、

いや、ヤツは寝ている私に、しにがたーの巨大YAMORIを投げつけた女。

こ、これはあり得る………





というわけで、私は母の証言をしばらく鵜呑みにしておりましたデス。


が、真実はこうだった。



<妹の証言に続く>

関連記事